偏見があるかもしれませんが…これは世界で一番美しい子猫です🥹 | ブリティッシュ・ロングヘア
ある朝、カーテンの隙間から差し込むやわらかな光の中で、私は“それ”を見てしまったのです。
ベッドの足元、ふわふわの毛布の上。そこに座っていたのは、まるで夢から抜け出してきたような、小さな存在。小さな顔にぎゅっと詰まったまん丸の目、ピンクの小さなお鼻、まるでベルベットのような被毛。そして、何よりその表情は…まるで天使がほんの少しだけ地上に降りてきたかのようでした。
「偏見があるかもしれないけれど、この子は世界で一番美しい子猫かもしれない。」
そう思わずにはいられなかったのです。
その子の名前は「モカ」。ブリティッシュ・ロングヘアという品種の女の子で、まだ生後3ヶ月。毛並みはふわふわと絹のようにやわらかく、グレーに近いシルバーのような不思議な色合い。ちょこんと立った耳と、大きな琥珀色の瞳が特徴で、見つめられると、思わず時が止まったかのように感じてしまいます。
モカが家にやってきたのは、ある雨の日のこと。傘をさして駅まで歩いていたとき、小さな箱の中で震えていた彼女と出会いました。明らかにどこかで飼われていたような清潔感があり、迷子か、もしかしたら捨てられたのかもしれません。私の足元にすり寄るようにして体を丸めたその姿に、何も考えず「連れて帰らなきゃ」と思ったのです。
それからの毎日は、小さな奇跡の連続でした。
モカはただ可愛いだけではありません。どこか誇り高く、それでいてお茶目。カーテンをよじ登ろうとしてバランスを崩して「にゃっ」と鳴いたり、お気に入りのぬいぐるみを毎晩自分の寝床に運んだり、私が落ち込んでいるときには、静かに膝の上に乗ってきて、顔を見つめてくるのです。
そんな瞬間、ふと気づかされます。美しさというのは、見た目だけじゃない。
この子の仕草、目の奥にあるやさしさ、小さな体からあふれる無償の愛。それらがすべて重なり合って、「美しい」という言葉になるのだと。
ブリティッシュ・ロングヘアという品種は、実はとてもおだやかで人懐っこい性格が特徴。長毛種ならではの優雅さを持ちつつも、飼い主にべったり甘える姿はギャップたっぷり。そしてなにより、彼らは言葉ではない方法で心を届けてくれる達人です。
モカがうちに来てからというもの、家の空気がまるで変わりました。朝起きるのが楽しみで、帰宅するとドアを開けた瞬間にモカの尻尾が見えることが何よりのご褒美。家族や友人が来ると、みんな一様に驚きの声を上げます。「なんて美しい子猫なの!」「ぬいぐるみみたい!」と。
もちろん、世界中にはたくさんの可愛い猫がいます。だから、これはあくまで私の中だけの話。でも、誰かにとっての“世界で一番”が、自分のそばにいるというのは、なんて幸せなことなんでしょう。
もしかしたらそれは、猫だけじゃなく、人間にも言えることなのかもしれません。
誰かの何気ない優しさや、ふとした微笑みが、誰かにとっての“世界で一番美しい”瞬間になる。そんなふうに、私たちは毎日のなかで小さな美しさを見つけながら、生きているのかもしれません。
今日もモカは、お気に入りの窓辺で丸くなりながら、時折私の方をちらりと見てきます。その視線に、言葉はいりません。
私はそっとつぶやきます。
「ねぇモカ、あなたって本当に世界で一番美しい子猫だよ。」
ええ、きっとこれは偏見。でも、この偏見が、こんなにも温かく、嬉しく、誇らしいなんて——思ってもいませんでした。
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